
中国語の発音って、どうしてこんなに難しいの?
声調やピンインがごちゃごちゃして、正しく発音できている気がしない……
発音をよくするコツや、効率的な練習方法が知りたい!
このような疑問にお答えします。
中国語を学び始めた多くの人が、まず最初に「発音の壁」にぶつかります。



実際に僕も思うように発音ができず、何度も挫折しそうになりました……
日本語にはない音や声調が多く、「自分には向いていないのかも」と感じてしまう方も少なくありません。
ただ、発音がうまくいかないのは珍しいことではなく、練習の順番やポイントを知らないだけの場合がほとんどです。
前半では、中国語の発音が難しく感じる理由と、発音の基礎となるピンイン・声調をわかりやすく解説、後半では、発音を克服するための具体的なコツや、おすすめの練習方法や教材も紹介していきます。
この記事を読むことで、「発音が苦手」という不安が軽くなり、自信を持って練習に取り組めるようになりますよ。
中国語の発音が難しいと感じるのは普通。でも必ず克服できる!


中国語を学び始めた多くの人が、「発音が難しい」「日本語と音が違いすぎる」と感じますよね。
これはごく自然な反応です。
中国語には、日本語にない声調(音の上がり下がり)や、口を大きく開けたり、舌を反らせたり位置を変えたりして出す音が数多くあります。
そのため、最初はうまく発音できず、才能がないのではと不安になることもあるでしょう。
ただ、中国語の発音には明確なルールがあります。
発音が難しいと感じる3つの理由
中国語の発音が難しく感じるのには理由があります。
難しいと感じる原因を先に知っておくことで、どの練習に力を入れるべきかが明確になりますよ。
ここでは、中国語を学び始めた人が特に戸惑いやすい、3つの具体的な理由を解説します。
①:声調(四声)を間違えると意味が変わる
中国語の発音が難しく感じる大きな理由は、声調(四声)が単語の意味を変えてしまう点です。
同じ音でも、声の高さや上げ下げが違うだけで、意味が変わってしまいます。
日本語にも「橋」と「箸」のようなアクセントの違いはありますが、音を大きく上下させることはあまりありません。
一方、中国語では声の高さをはっきり使い分ける必要があるため、この感覚に慣れていない学習者は難しく感じやすいんですね。
ただし、声調は感覚ではなく、型として身につけられるものです。



仕組みを理解して練習を重ねることで、必ず声調は安定していきますよ。
② 日本語にはない「膨大な数」の母音と子音
結論として、日本語と比べて母音と子音の種類が圧倒的に多いです。
日本語の母音が5種類なのに対し、中国語の母音は36個、子音は21個と、組み合わせると400種類以上の発音が存在しています。
母音
- 単母音
- 複合母音
- 鼻母音
子音
- 唇音
- 舌尖音
- 舌根音
- 舌面音
- そり舌音
- 舌歯音
この数の多さに加え、中国語では日本語ではあまり使わない口の開きや舌の動きが必要です。
そのため、最初は顎や口まわりが動かしにくいこともあるでしょう。
ただ、これは発音に使う筋肉が慣れていないだけです。
動かし方を理解して練習を重ねれば、少しずつ音の違いが出せるようになりますよ。
中国語の発音の仕組みをもう少し詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。


③ ピンインをローマ字やカタカナ読みしてしまう間違い
中国語の発音が難しく感じるもう一つの理由が、ピンインをローマ字やカタカナ感覚で覚えてしまうことです。
ピンインはアルファベット表記ですが、実際の音は英語のローマ字読みとも、日本語の発音とも一致しません。
初心者向けの教材や参考書では、理解しやすさを優先してカタカナ表記が添えられていることも多いですよね。
このカタカナ表記は、最初のとっかかりとしては便利です。
ただ、そのまま「カタカナ=正しい発音」だと思い込んでしまうと、口の形や舌の位置がズレたまま定着しやすくなります。
たとえば、「q」「x」「zh」などは、日本語に近い音が存在しないため、カタカナで代用すると本来の音とかけ離れてしまいがちです。
その結果、何度練習してもネイティブに通じにくい発音になってしまうことがあります。
ピンインはあくまで発音を正確に再現するための記号です。



文字として読むのではなく、「どんな口の形で、どこに舌を置くのか」を意識して覚えることで、発音の安定感は大きく変わってきますよ。
発音習得の前に!まずは「ピンイン」と「声調」を理解しよう


中国語の発音を身につけるうえで、まず押さえておきたいのが「ピンイン」と「声調」です。
この二つは、中国語の発音を組み立てる設計図のような役割を持っています。
やみくもに音を真似するよりも、ピンインと声調の仕組みを先に理解しておくことで、発音練習の効率は大きく変わりますよ。
ピンインとは?中国語の音を正しく知るための基礎
ピンインとは、中国語の発音をアルファベットで表した発音記号のようなものです。
漢字の「ふりがな」と同じように音を示す役割になります。
ピンインを覚えるときに大切なのは、「文字を読む」よりも「音と口の動きをセットで覚える」ことです。
たとえば、「x」「q 」「j」 は日本語や英語に近い音がない、「ü」は口の形を作らないと正しく出せないなど、見た目だけでは判断できない音が多くあります。
そのため、ピンイン表を眺めるだけで覚えようとすると、実際の発音とズレやすくなります。
動画や音声を使いながら、以下の点をチェックしましょう。
- 口の形
- 舌の位置
- 出ている音
この段階を丁寧にやるほど、後の発音練習が楽になりますよ。
四声の種類と正確な出し方
四声(声調)とは、同じ発音でも声の高さや上げ下げを変えて区別する仕組みのことです。
中国語では、この声調によって単語の意味そのものが区別されます。
たとえば、「ma」という同じ音でも、声調が変わるだけで指す意味はまったく別物です。
- 第1声:mā(妈/媽:お母さん)
- 第2声:má(麻/麻:麻)
- 第3声:mǎ(马/馬:馬)
- 第4声:mà(骂/罵:ののしる)
母音や子音が同じでも、声調を間違えると別の単語として伝わってしまう点が、中国語の発音を難しく感じる大きな理由です。
声調のイメージは以下のとおりです。


- 第1声:高い位置で安定
- 第2声:低めから上に向かって上昇
- 第3声:一度下がってから持ち直す
- 第4声:高い位置から一気に下降
中国語では、声調が少し違うだけで意味が変わってしまうため、とても大切です。
中国語の発音を上達するための具体的な「コツ」
中国語の発音は、やみくもに練習してもなかなか上達しません。
ここでは、多くの学習者が特につまずくポイントを整理し、発音を安定させるための具体的なコツを5つ紹介します。
- リスニングで「耳」を先に鍛える
- 口の動作を意識し、口を大きく開ける
- 大きな声で発音する(発音筋のトレーニング)
- 無気音と有気音を区別する意識を持つ
- 録音してネイティブと比較し、発音をチェックしてもらう
① リスニングで「耳」を先に鍛える
発音を良くしたいなら、実は「話す前に聞く」ことが重要です。
自分の耳で違いを聞き分けられない音は、正確に発音することができません。
「qi」と「chi」、「an」と「ang」などが同じに聞こえてしまうので要注意ですね。
まずはネイティブ音声をしっかり聞き、「どこが違うのか」を意識しながらリスニングしてみてください。



耳が慣れて聞き取れるようになると、口も自然とその音を真似できるようになりますよ。
② 口の動作を意識し、口を大きく開ける
中国語の発音を良くするためには、口の動かし方を強く意識することが大切です。
日本語は、口をあまり開かなくても話せますよね。
一方、中国語では、母音や子音ごとに口の開き方や形がはっきり決まっています。
最初は「大げさすぎるかな?」と思うくらい、しっかり口を開けて練習するのがオススメです。
鏡を見ながら、口の形を確認して発音すると、違いに気づきやすくなりますよ。
③ 大きな声で発音する(発音筋のトレーニング)
中国語は、小さな声よりも大きな声で発音したほうが、上達しやすいです。
声をしっかり出すことで、声調の上げ下げや音の輪郭がはっきりしやすくなります。
日本語の感覚で控えめに話してしまうと、声調が平坦になりがちなんですね。
さらに、大きな声で発音すると、「舌」「喉」「口まわり」の筋肉も自然と使われます。
最初は恥ずかしく感じるかもしれませんが、発音練習のときだけは、思い切って声を出してみましょう。
④ 無気音と有気音を区別する意識を持つ
中国語の発音で、日本人が特につまずきやすいのが「無気音」と「有気音」です。
- 無気音:息をほとんど出さずに発音する音
- 有気音:息を強く吐き出しながら発音する音
これらは、日本語では意識する必要がないため、この差に気づきにくいんですね。
ただ、中国語では息の出し方ひとつで意味が変わることがあります。
この違いに慣れていないため、最初は聞き分けるのが難しく感じる人も多いでしょう。
それでも、「息が出ているかどうか」に意識を向けるだけで、発音の感覚は少しずつ掴めるようになっていきます。



ティッシュを口の前に置いて発音し、動くかどうかで確認する方法も効果的ですよ。
⑤ 録音してネイティブと比較し、発音をチェックしてもらう
自分の発音は、意外と自分では気づきにくいものです。
そこでおすすめなのが、発音を録音してネイティブ音声と比べる方法。
聞き比べることで、「思っていた音」と「実際の音」のズレに気づけます。
さらに可能であれば、ネイティブや先生に直接チェックしてもらうと効果的です。
自分では分からなかったクセや改善点を、的確に教えてもらえます。
アプリやオンライン中国語を活用するのも、現実的な選択肢ですね。
発音練習におすすめの教材・環境


中国語の発音は、自己流で続けてしまうとクセがつきやすいです。
そのため、正しい音、口の形、舌の位置を「目と耳」で確認できる教材を使うことが、上達への近道です。
ここでは、発音練習に役立つ参考書の選び方と、初心者でも取り組みやすい教材を紹介します。
中国語の発音練習ができるオススメの参考書
中国語の発音を上達させるには、正しい音を聞き、口の動きを確認しながら練習できる教材を選ぶことが重要です。
独学の場合は、音声付きで視覚的に分かりやすい参考書を使うと、練習の効率が上がりますよ。
① 日本人のための中国語発音完全教本
日本人学習者がつまずきやすい発音ポイントを前提に作られた、発音特化型の定番教材です。
写真や図解が豊富で、口の形・舌の位置・力の入れ方まで具体的に確認できます。
母音・子音・声調を体系的に学べるため、発音を基礎から固めたい人に向いていますね。
② 新ゼロからスタート中国語 発音編
中国語を学び始めたばかりの人向けに作られた、やさしい構成の発音教材です。
レッスンが短く、少しずつ進められるため、発音練習へのハードルが低いのが特徴。
「まずは中国語の音に慣れたい」という段階の人に使いやすい一冊でしょう。
③ 動画で身につく!中国語入門 発音+文法
動画を使って口の動きを確認できるのが大きな強みです。
文字や音声だけでは分かりにくい発音も、実際の口の形を見ることで理解しやすくなります。
発音とあわせて基礎文法も学べるため、学習の導入として活用しやすい教材ですね。
オンライン中国語でネイティブとマンツーマン練習
中国語の発音を本気で改善したいなら、ネイティブとのマンツーマン練習は非常に効果的です。
理由は、自分では気づきにくい「ズレ」を、その場で指摘してもらえるからですね。
参考書や音声教材だけでは、「何が間違っているのか」が分からないまま練習を続けてしまうことも少なくありません。
オンライン中国語なら、
- 発音が通じているか
- 声調が自然か
- 口や舌の使い方は合っているか
といった点を、ネイティブ目線で確認してもらえます。
「まだ初心者だから不安……」と感じる人もいるかもしれませんが、発音こそ早い段階でチェックしてもらう方が効果的です。
変なクセがつく前に修正できるため、結果的に上達が早くなりますよ。
独学の練習に限界を感じたら、定期的にネイティブと話す環境を取り入れてみるのがオススメです。
まとめ:中国語の発音は「仕組み」と「順番」で必ず上達する
今回の記事では、中国語の発音が難しいと感じる理由や上達のためのコツを紹介しました。」
中国語の発音が難しいと感じるのは、とても自然なことです。
日本語にはない声調や、口・舌の使い方が多く、最初につまずきやすいポイントが多いからですね。
ピンインや声調といった発音の仕組みを理解し、正しい順番で練習すれば、少しずつ音は安定していきます。
最初から完璧を目指す必要はありません。
「音を聞く → 口を動かす → 確認する」という流れを繰り返すことが、上達への近道です。
発音が安定してくると、リスニングやスピーキングも一気に楽になります。
ぜひ今日から、できるところから練習を始めてみてくださいね!
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
この記事があなたのお役に立っていましたら大変うれしいです!









