
中国語の発音、どこから練習すればいいの…?
ピンインも声調も自信がなくて不安…
何度練習しても、ネイティブの音と違う気がする…
こんなお悩みを解決します。
実際に僕自身も、ゼロから中国語を学び、この記事で紹介する方法で発音練習を続けたことで、仕事でも問題なく通じるレベルの発音を身につけることができました。
この記事でご紹介する「中国語の発音の基礎と練習ステップ」を実践すれば、初心者でも無理なく、ネイティブに伝わる発音に一歩ずつ近づけますよ。
記事の前半では、ピンイン・母音・子音・声調といった中国語発音の「仕組み」を解説し、後半では、すぐに実践できる練習ステップや、発音上達に役立つアプリ・教材の活用法を紹介しています。
記事を参考にして、自分のペースで発音をレベルアップさせていきましょう!!


中国語の発音が上達するために最初に知るべき基礎
中国語の発音は、
- ピンイン
- 母音
- 子音
- 声調
の4つで成り立っています。
それぞれの役割を理解しておくと、音の出し方が一気にクリアになり、ネイティブに近い発音へグッと近づきます。
逆に、どれか一つでもあいまいなままだと、せっかく頑張って発音しても相手に正しく伝わらなくなってしまいます……



最初にこの4つをしっかり押さえておくことが、発音上達の土台になりますよ。
発音の土台となる「ピンイン」
中国語の発音を学ぶとき、いちばん最初に押さえておきたいのが「ピンイン」です。
ピンインとは、中国語の発音をアルファベットで表した読み方のガイドのようなもの。



日本語でいう「ふりがな」に近い役割ですね。
ピンインを理解しておくと、音と文字の関係がつかみやすくなり、発音練習が一気にスムーズになりますうよ。
ピンインは発音のスタート地点
ピンインは単なる文字の読み方ではありません。
- 発音の仕組みを理解する
- リスニングの精度が上がる
- 新しい単語を正しく覚えられる
こうしたすべての学習の土台になるのがピンインなんですね。
ピンインが読めるメリット
ピンインを読めるようになると、次の2つの力が身につきます。
① 知らない漢字の読み方を調べられる
日本語でも、読めない漢字が出たら辞書で読み方を確認しますよね。
中国語も同じで、読めない中国語の漢字が出てきたときも、辞書でピンインを調べることで読み方をすぐに確認できますよ。
② 聞こえた音(ピンイン)から漢字を調べることができる
聞こえたピンインからすぐに調べることができます。
たとえば、
「今の単語の漢字は?」
「どういう意味だろう?」
と思ったときでも、
- 聞こえた発音
- ピンインで調べる
- 漢字が分かる
- 意味が分かる
という流れで、すぐに調べられます。



この力が身につくと、日常会話・動画・ドラマ・ラジオなどで聞いた言葉をその場で確認でき、語彙がどんどん増えていきますよ。
声調(四声)について
中国語の発音が難しいと感じる一番の理由が、この「声調」です。
ここでは、声調について紹介します。
① 声調とは?(意味を区別する音の高さ)
中国語には「声調」と呼ばれる、音の高さの変化があります。
これは、同じ発音でも声調が違うだけでまったく別の意味になる、とても大切なポイントなんですね。
日本語の「はし(橋)」と「はし(箸)」のように、イントネーションで意味が変わる言葉がありますが、中国語はそれよりもずっと厳密です。
同じ発音でも声調が違うと、本来の意味と違う単語として相手に伝わってしまうんですよ。
② 声調の種類と特徴
中国語の「声調」は、四声+軽声の合計5種類です。





それぞれ聞こえ方のイメージと一緒に覚えると理解しやすいですよ。
第1声:高く平ら
第1声は、高い位置でまっすぐ伸ばす音です。
普段の話し声より少し高めの高さで発音すると、安定した第1声になります。
もし第1声が低すぎると、他の声調のバランスが崩れる原因にも。
とくに第3声は「いったん下げてから上げる」動きが必要ですが、出だしが低いと下げる幅がせまくなり、第3声の特徴がうまく出せなくなるんですね。
なので、第1声は思っているよりも少し高く出すことを意識しておくと安心です。
第2声:下から上へ上げる
第2声は、低いところから上へ向かってスッと上がる声調です。
日本語の「え〜?」と聞き返すときのように、語尾が自然に上がる感じをイメージすると発音しやすくなります。
最初から高く出してしまうと上がるスペースがなくなるので、出だしは少し低い位置から始めるのがコツですね。
第3声:下げて上げる
第3声は、いったん深く下げてから上げるという動きの大きい声調です。
日本語でいうと、「あ〜あ」とため息をつくときのような下がり方に近いですね。
第2声より少し低い位置から始まり、いったん大きく声を下げて、最後に少しだけ上げる声調です。
よく見る多い失敗は「下げ不足」です。
しっかり深く下げてあげることで、第3声らしい動きが出てきますよ。
会話で使うのは「半3声」が多い
実際の会話では、第3声を最後まで上げず、低い位置で止める形(半3声)になることが多いです。
例:「你好(nǐ hǎo)」の「好(hǎo)」
好の音は上げずに低いところで止めて発音する形なんですね。
参考書ではあまり説明されませんが、半三声は日常会話で非常によく使う、とても重要な発音です。


練習のときは、まずは「下げてから上げる」完全な第3声の形で練習しましょう。
第4声:高いところから一気に落とす
第4声は、高い位置から一気に下げる鋭い声調です。
日本語の「はいっ!」や「やめろっ!」のように、短く強く落とすイメージに近いですね。
ゆっくり下げるのではなく、上からストンとまっすぐ落とすことがポイントですよ。
軽声の特徴
軽声は、4つの声調とは別の「声調なし」の発音です。
短く軽く発音するのが特徴で、深く力を入れる必要はありません。
決まった高さはなく、前の声調につられて自然に音が変わるしくみになっています。
そのため「前の音に続けて軽く出す」イメージで発音するとうまくいきますよ。
軽声は単語のリズムを作る大切な要素なので、単語を覚えるときに一緒に意識しておくと良いですね。
③ 声調符号(アクセント記号)をつける位置
中国語では、声調(音の高さの動き)が分かるように声調符号が記載されています
声調符号の種類
- 1声:¯
- 2声:´
- 3声:ˇ
- 4声:`
声調符号(アクセント記号)をどこにつけるのかを解説します。
① 母音が1つだけのとき
母音が1つだけの場合は、母音の上にそのまま声調符号をつけます。
例


※そり舌母音(er)の場合
そり舌母音「er」の声調符号は 必ず「e」の上 につけます。
例:ěr(耳)
② 母音が複数あるとき
母音が2つ以上ある場合、次の優先順位で決まります。
- 「a」があれば、必ず a に声調をつける(例:jiā)
- 「a」がなければ、「o」または「e」に声調をつける(例:gǒu、jiè)
※1つの音節に o と e が両方出てくることはありません - 「iu 」「ui」 の場合は、後ろの母音につける(例:jiǔ、suì)
母音について
ここでは、中国語の母音の全体像を押さえていきましょう。
日本語の母音は「あ・い・う・え・お」の5つですが、中国語には全部で36個の母音があり、次の4つに分類されています。
- 単母音:6個
- 複合母音:13個
- 鼻母音:16個
- 児化母音er:1個
それぞれの母音について順番に解説していきますので、気になるところから読み進めてくださいね。
①単母音について(6種類)
中国語の母音の中で、最も基本になるのが単母音の6つ
です。



単母音をしっかり押さえておくと、複合母音や鼻母音の理解が一気に楽になりますよ。
a:口を大きく開けて発音する音
日本語の「あ」と近いですが、中国語では日本語より大きめに口を開けるのがポイント。
この口の大きさが、中国語らしい響きにつながります。
o:口を丸く尖らせる音
「お」と似ていますが、口をしっかり丸くすぼめるのが中国語の「o」。
まずは、丸く尖った形を作るところから意識すると出しやすい音です。
e:力を抜いて発音する曖昧な音
この音は 日本語には存在しないので、慣れるまでは発音が難しいです。
日本語の「え」とも「お」とも違う独特の響きを持っているため、最初は少し戸惑うかもしれません。
以下発音のポイントです。
- 口は大きく開けなくてOK(歯が指1本分開ける程度)
- 口周りの力をふっと抜く
- 喉の奥を軽く開いて、奥から声を出すイメージ
- 力を入れないこと
力を抜く感覚がつかめると、中国語らしい「e」の音が出しやすくなりますよ。
i:口角をしっかり横に引く音
日本語の「い」に似ていますが、口角を強めに横へ引くのが中国語らしさ。
笑顔をつくるように口を引くと、クリアな「i」になります。
u:唇を前に突き出す、深みのある音
中国語の「u」は、日本語の「う」よりずっと唇を前に突き出して丸く作ります。
さらに、息を前にスーッと押し出して唇が震えるくらいの空気の流れを感じられるが理想です。
ü:日本語にない特別な音
「ü」は日本語には存在しない音なので、最初は難しく感じるかもしれませんが、次の2ステップで必ずできるようになります。
- 「i」の口を作って声を出す(横にしっかり引いて、歯を軽く見せる)
- 「i」と声を出したまま「u」の口にしていく
最初はぎこちなくても大丈夫。
日本語にない音だからこそ、慣れるまで時間がかかるのが普通です。



最初は僕もまったく出せなかった音ですが、続けて練習するうちに自然にできるようになりました。
中国語を学ぶ人はほとんどの人がこの発音は苦労しますが、できるようになるので大丈夫ですよ!!
中国語のピンイン表記の 「u」 は、2種類の発音があり、最初は混乱しやすいポイントです。
覚え方のコツ
「j / q / x / y」 + u の場合、発音は「ü」 になります。
| 表記 | 本来の形 | 漢字 |
| ju | jü | 句 / 居 / 举 |
| qu | qü | 去 / 曲 / 趣 |
| xu | xü | 需 / 虚 |
| yu | yü | 雨 / 玉 / 语 |
口の開き方と舌の位置の基本
中国語の母音を発音するときは、口の開き方と舌の位置を意識することがとても大切です。
日本語よりも口の動きが大きく、しっかり形を作ることで音がこもらず、クリアに聞こえるようになります。
とくに、思っているより少し大きめに口を開けると、中国語らしい響きに近づきますよ。



練習するときは、鏡を使って口の形を確認するのがオススメです。僕自身もこの方法を取り入れてから、発音がぐっと安定しましたよ。
② 複合母音(13種類)
中国語の複合母音は、単母音が2つ以上つながってできる音のことです。
全部で13種類あり、二重母音と三重母音の2つに分類されます。
- 二重母音(9種類)
- 三重母音(4種類)
まずは二重母音からです。
二重母音の特徴
二重母音は、母音が2つ続けて発音される音です。
全部で9種類あります。
① ai
日本語の「アイ」と同じ感覚でOKです。
「あ → い」へスーッと滑らかにつなげます。
② ei
自然に「えい」と読めば大丈夫です。
最初の「e」をしっかり出し、軽く上へ上げながら「い」へ向かいます。
③ ao
日本語の「あお」とほぼ同じなので覚えやすいですよ。
「あ → お」と滑らかにつなぐ音です。
④ ou
「おう」と軽くつなげるイメージです。
口を少しすぼめて「お」を出し、短く「う」へ向かいます。
⑤ ia
「いあ」とそのまま読んでOK。
「い → あ」を素早く移動します。
⑥ ie
「い → え」に滑らかにつなぎます。
後半の「e」は単母音と同じ「エ」の音です。
⑦ ua
単母音の「u」の口で発音し、そこから単母音「a」開きます。
⑧ uo
単母音の「u」の口で発音し、そこから「お」と発音します。
⑨ üe
日本語にない音なので少し難しいですが、コツをつかめば大丈夫。
- まず ü の口の形(横+唇だけ前へ)
- その形のまま「え」へ移動
「ゆえ」に近い音になります。
つづいて三重母音です。
三重母音の特徴
三重母音は、母音が3つ続けて発音される音です。
全部で4種類あります。
① iao
「い → あ → お」と滑らかにつなげて「いあお」と発音します。
② iou ※ピンイン発音は「iu」
「い → お → う」と3つをつなぎます。
例:酒(jiu)
表記は「iu」ですが、発音するときは 「iou」 と3音をきちんと出しましょう。
③ uai
「うあい」と読むイメージでOK。
「う → あ → い」とつなぐ音です。
④ uei ※ピンイン表記は「ui」
「う → え → い」と移動します。
「ui」と表記されていても、隠れている「e」を意識するときれいに発音できますよ。
複合母音の発音のコツ:流れるようにつなげる
複合母音は、一見むずかしそうですが、「流れ」を意識すると一気に発音しやすくなります。



1つ1つを区切らず、口の形を少しずつ変えながら発音するのがポイントです!
このコツを意識するだけで、複合母音の響きがぐっと自然になりますよ。
③ 鼻母音16個
中国語の鼻母音は、語尾に「n」または「ng」がつく音のことです。
全部で16種類あり、次の2つに分類されます。
- n型
- ng型
まずはn型からです。
n型の特徴
n型の鼻母音は、語尾の「ん」を出すときに舌先が上の歯茎の裏に軽く触れる のが最大の特徴です。
全部で7種類あります。
n型鼻母音の一覧(7種類)
① an
単母音「a」に「n」で続けて発音。
舌先を歯茎につけて閉じる音です。
② en
口を軽く閉じながら「エン」と前寄りに発音します。
語尾では必ず舌先が歯茎につき、短く締まるのがポイントです。
③ in (yin)
単母音「i」と「n」を連続で発音。
④ ian (yan)
「a」は「e」のように発音され、「ien」として発音します。
※単母音「e」ではなく、「え」の発音です。
⑤ uan (wan)
単母音「u」と「a」と「n」を連続で発音。
日本語の「うわん」とほぼ同じなので、とても覚えやすい鼻母音です。
⑥ uen※ピンイン表記は「un」
単母音「u」「n」の間に「e」を入れ、「ウエン」のように発音します。
この「e」は弱く発音するのがポイント。
例:困(un)
表記は「un」ですが、発音するときは 「uen」 と3音をきちんと出しましょう。
⑦ üan (yuan)
単母音の「ü」の形から始まる「ユエン」に近い音です。
最後の「n」を軽く歯茎につけると、音が締まり、より中国語らしくなります。
⑧ ün (yun)
単母音の「ü」の形から始まる「ユイン」に近い音です。
中国語のピンイン表記の 「un」 は、実は2種類の発音があり、最初は混乱しやすいです。
覚え方のコツ
「j / q / x / y」+ un の場合は、発音は「ün」 になります。
| 表記 | 本来の形 | 漢字 |
| jun | jün | 军 / 均 / 君 |
| qun | qün | 群 / 裙 |
| xun | xün | 训 / 迅 / 寻 |
| yun | yün | 云 / 运 |
つづいてng型です。
ng型の特徴
ng型の鼻母音は、語尾の「ん」を出すときに舌先をどこにも触れさせないのが特徴です。
音は口の奥〜鼻に抜ける響きになり、n型とは明確に異なります。
全部で9種類あります。
ng型鼻母音の一覧(9種類)
① ang
単母音「a」と「ng」を続けて発音。
舌先をどこにもつけずに「あーん」と奥に響く鼻へ抜ける響きを作ります。
口を開けっぱなしにすると「ng」の発音になりますよ。
② eng
単母音の「e」と「ng」を続けて発音。
③ ing (ying)
単母音「i」と「ng」を続けて発音。
n型の「in」とは明確に違い、鼻へ抜ける伸びるような音になります。
④ ong
単母音「o」と「ng」を続けて発音。
響きが鼻〜喉の奥に抜け、丸みのある深い音になります。
⑤ iang (yang)
単母音「i」と「a」と「ng」を続けて発音。
⑥ uang (wang)
単母音「u」と「a」と「ng」を続けて発音。
⑦ ueng (weng)
単母音「u」と「eng」を続けて発音。
⑧ iong (yong)
単母音「i」と「o」と「ng」を続けて発音。
鼻母音の発音のコツ
鼻母音は、多くの人がつまずきやすい発音ですが、正しく理解して練習すれば一気に発音が良くなりますよ。
鼻母音は、
「どっちも「ん」って同じに聞こえるし、違いがよく分からない…」
そう感じている方も多いのではないでしょうか?
実は日本語でも「ん」の出し方が複数あるんです。
その違いを知るだけで、鼻母音の理解が一気に進みますよ。
「n」と「ng」の発音方法
まず、日本語の「案内(あんない)」と「案外(あんがい)」をゆっくり発音してみてください。
n型は舌先が歯茎につく音
「案内」を「あーんーなーい」とゆっくり発音し、「ん」 のところで止めてみましょう。
舌先が上の歯茎の裏に触れていて、口が少し閉じています。
これが「n」の舌の位置と口の形です。
ng型は舌先がどこにも触れない音
「案外」を「あーんーがーい」とゆっくり発音し、「ん」で止めてみてください。
舌先がどこにも触れず、口の奥でふわっと浮いていて、口が開いています。
これが「ng」の舌の位置と口の形です。



僕も最初はまったくできませんでしたが、舌の位置と口の開きを意識するようにしただけで一気にできるようになりました。
鏡を使うとさらに効果的
「n」と「ng」の練習をするときは、鏡を見て口の開き方や舌の動きをチェックすると上達が早くなります。
舌先が上に動いているか、口の奥が開いているかが目で確認できるので、感覚だけでは分かりにくい部分がつかみやすくなりますよ。
おすすめ練習法:案内 ↔ 案外 を交互に言う
「案内(n)」と「案外(ng)」を交互に繰り返すと、舌の動きが対照的になり、「n」と「ng」の感覚がつかみやすくなる最強の練習法です。
④ そり舌母音(アール化音)
そり舌母音
舌先を軽く後ろへ引いてそり舌音を作って発音します。
アール化音
アール化(erhua) とは、語尾に「児(儿)」をつけて、言葉に「r」の響きを加える発音のことです。
漢字では「儿」を使い、ピンインでは語尾に「r」をつけて表します。
例
- “ 这 ” 「これ/それ」 → 这儿(zhèr)「ここ/そこ」
- 小孩(xiǎohái)「子ども」→ 小孩儿(xiǎoháir)
子音について
ここでは、中国語の子音を紹介します。
日本語の「か」という音は、実は「k」(子音)+「a」(母音)に分かれます。
このうち「k」の部分が「子音」、「a」の部分が「母音」です。
中国語の子音は全部で21個あり、必ず母音と組み合わせて発音します。(子音だけでは音になりません)
中国語の子音は、次のように分類されます。
- 唇音 … b / p / m / f
- 舌尖音 … d / t / n / l
- 舌根音 … g / k / h
- 舌面音 … j / q / x
- 舌歯音 … z / c / s
- そり舌音 … zh / ch / sh / r
さらに中国語には、日本語にはない大事な区別として
- 無気音… 息をあまり出さない音
- 有気音… 息を強く吐き出す音
という分類があります。
まずは、有気音と無気音の紹介します。
そのあとに子音それぞれを紹介します。
有気音と無気音について
中国語の子音を理解するうえで、一番のカギになるのが 「有気音」と「無気音」です。
- 無気音:息を強く吐かず、落ち着いて出す子音
- 有気音:子音のところで「はっ」と息を強く破裂させる子音
無気音
無気音は、息を強く吐かずに発音する子音です。
- 喉を軽く抑えるようにして、弱い息で音を作る
- 子音と母音がほぼ同時に聞こえる
たとえば「bo」の場合は、
- b:息を強く出さない
- o:そのまま母音につなげる
全体として、自然に「bo」という、まとまりの音になります。
日本語の「ボ」と感覚が近いため、無気音は日本人にとってとても発音しやすい音です。
有気音
一方で有気音は、子音のところで息をパッと強く吐き出すタイプの音です。
有気音とは、
- 子音の部分で息をパッと強く吐き出し
- 母音は通常どおりの声量で発音する
という特徴を持っています。
練習のポイントは次の2つです。
- 子音と母音をいったん分けて練習する
- そのあとでつなげる
たとえば「po」の場合、
- p:息だけ「ぱっ」と破裂させる
- o:そのあとに普通に母音「o」を出す
- 最後につなげて「po」
このとき、「パッ → オ」 のあいだに、ほんの一瞬の時間差が生まれます。
これが中国語の有気音です。
有気音と無気音の違い
同じ位置で作られる音を比べると、違いがよく見えてきます。
有気音:pʰo、tʰa
息がパッと破裂し、そのあとに母音が聞こえる
無気音:bo、de
息の勢いが弱く、子音から母音へスッとつながる
実際に聞き比べても、「え?そんなに違う?」と感じる人は多いものです。
それほど耳だけでは分かりにくい差なんですね。
だからこそ、まずは仕組みを理解することが大切。
何が違うのかを知れば、音を聞いたときにも区別しやすくなります。
ただ、理解しただけでは身につかないので、実際に口を動かして息の強さの違いを体で感じることがポイントです。
有気音と無気音の練習法
有気音と無気音の感覚をつかむには、ティッシュや薄い紙を使った練習が効果的です。
- 口の前に薄い紙を1枚持つ
- 有気音(p, t, k, q など)を発音する
- 紙が大きく前に揺れればOK
- 無気音(b, d, g, j など)を発音する
- 紙がほとんど動かなければ OK
最初は「ちょっと難しいな…」と感じても大丈夫です。



僕も最初はうまくできませんでしたが、この練習で息の違いが“見える化”されて一気に理解しやすくなりました。
少しずつでいいので、自分の息の強さを「見える化」するつもりで 練習してみてください。
ここから子音を紹介します。
①唇音(b / p / m / f)
まずは唇音から紹介します。
たとえば「bo」を発音するときは、最後の「o」の状態で終わるように意識しましょう。
子音だけで終わらず、母音の形までしっかり作って発音するのがポイントです
ここから、4つの唇音を一つずつ見ていきます。
b(無気音)
「b」は、日本語の「バ行」とほぼ同じ位置で作られる音です。
唇を軽く閉じてから、息をあまり強く出さずに発音します。
喉や口の力は入れすぎず、落ち着いて弱めの息で出すのがポイント。
p(有気音)
「p」は、日本語の「パ」に近い音ですが、中国語では息をしっかり前に押し出す「有気音」であることがポイントです。
いったん唇をしっかり閉じてから、そこから「ぱっ」と破裂させるように息を前に飛ばします。
口の前にティッシュを置いて発音すると、紙がはっきり揺れるはずです。
これくらい息に勢いをつけて発音できると、「p」の有気音らしさが出ます。
m
「m」は、日本語の「マ行」と同じ要領でOKです。
唇を閉じて、鼻に抜ける音を作り、そのまま母音につなげれば自然に出せます。
中国語でも「m」の出し方は日本語とほとんど変わりません。
意識するとすれば、最後はちゃんと母音の口の形で終わることくらいです。
f
「f」は、日本語の「フォ/ファ」に近いようで、実は発音方法が少し違う音。
英語の「f」に近い音です。
上の歯で下唇を軽く噛んで、そのすき間から、息を「スーッ」とこすらせるように出します。
最初は違和感があるかもしれませんが、繰り返し練習していくと、すぐに慣れてきます。
②舌尖音(d / t / n / l)
次は舌尖音(ぜっせんおん) です。
舌尖音は、舌先(舌の先っぽ)を上の前歯の裏〜歯茎あたりに軽く当てて発音する音です。
日本語でも同じあたりを使って「だ行・た行・な行・ら行」などを発音するので、ここは比較的イメージしやすいグループです。
d(無気音)
日本語の「だ」にとても近い音です。
舌先を歯茎に軽く当てて、息を強く出さずに発音します。
da、dì などは、日本語にかなり近く聞こえます。
有気音の「t」と違い、紙が揺れるような強い息は出しません。
t(有気音)
「d」と同じく、舌先を歯茎に当てた位置からスタート、そこからパッと息を強く吐き出して発音します。
日本語の「タ行」よりも息がしっかり出て破裂感が強い音です。
n
「n」は、鼻に抜ける鼻音です。
舌先を歯茎につけたまま、口を完全には開けず、鼻から息を抜くようにして発音します。
日本語の「な行」とほぼ同じなので、比較的楽に発音できます。
l
「l」は、日本語の「ラ行」に近い音です。
舌先を歯茎にしっかり当て、そこから舌を滑らかに離しながら音を出します。
日本語の「ラ」よりもクリアな音です。
③ 舌根音(g / k / h)
続いて、舌根音(ぜっこんおん) です。
舌を後ろへ引き、喉の奥をしっかり使って発音するのが特徴です。
このとき、唇は丸めずに発音します。
g(無気音)
喉の奥で「ぐ…」と少しこもるような音です。
舌先を下の歯茎につけ、息を強く出さず、喉から声を出すような感じで発音します。
無気音なので、紙はほとんど揺れません。
k(有気音)
舌の位置は「g」と同じ位置から始めます。
「g」と違い、息をパッと強く吐き出して音を破裂させて発音。
紙が揺れるくらい息が出ていればOKです。
h
「h」は、喉の奥で息をこするように出す摩擦音です。
舌の位置は「g」と同じ位置から始め、「ハー」と息をこすらせるように発音します。
日本語の「は行」に似ていますが、中国語の「h」は、もう少し奥でザラっと擦れるような響きが混ざる音です。
④ 舌面音(j / q / x)
次は、舌面音(ぜつめんおん) です。
舌先を下の歯茎につけて保持し、唇を横に大きく開いて発音するのが特徴です。
j(無気音)
響きは日本語の「ジ」に近い。
口を横に大きく開き、舌の位置は下の歯茎の裏あたりに固定して発音します。
q(有気音)
j と同じ舌の位置からスタートします。
そこから息をしっかり前へ押し出して発音する有気音です。
日本語の「チ」に近いですが、中国語はより口を左右に開いて発音します。
x
響きは日本語の「シ」に近いですが、より口を左右に開いて発音します。
⑤ 舌歯音(z / c / s)
次に、舌歯音(ぜっしおん)を見ていきます。
アルファベットと読みが違うので気をつけましょう!
舌歯音は、舌と歯のあいだで息をこするように出す音で、舌面音(j / q / x)と混ざりやすい部分です。
- 舌面音:舌先は下の歯の裏に軽くつけて固定し、舌の前側(舌面)を上あごの硬い部分に近づけて発音します。
- 舌歯音:舌先を上あごの前歯の裏に軽くあてて発音
この「舌の位置の違い」を意識することがとても大切です。
z(無気音)
日本語の「ズ」に近い音です。
舌先を上の前歯の裏に軽く当てて発音する音です。
息を抑えめに出しながら「zi」などを発音すると、軽い摩擦音になります。
c(有気音)
日本語の「ツ」に近いです。
舌先を上の前歯の裏に軽く当て、激しく息を吐くようにして破裂感のある「ツ」を発音します。
s(摩擦音)
日本語の「ス」に近いです。
舌先を上の前歯の裏に軽く当てて、舌と上の歯のすき間から息を出すようにして、摩擦させながら「ス」に近い発音する音です。
「si」と発音すると、日本語の「す」に近い音になりますが、舌先の位置が低めで、息がよりはっきり聞こえるのが特徴です。
もう1つ大事なポイントが、母音による口の形の変化です。
- 単母音「i」と組み合わせる:口を横にしっかり引いて「i」の形 → zi / ci / si
- 単母音「u」と組み合わせる:口をすぼめて「u」の形 → zu / cu / su
※日本語で書くと、ziもzuも「ず」ですが、中国語ではまったく別の音になります。
この変化を意識すると、舌歯音の響きがぐっと安定します。
⑥ そり舌音(zh / ch / sh / r)
最後は、多くの学習者が苦戦するのがそり舌音。
巻き舌の音と
舌先を軽く後ろに反らせて発音するのが最大の特徴で、日本語にはないタイプの音です。
そり舌音を出すときは、次の3点を意識しましょう。
- 舌先を軽く後ろへ引いてカールさせる
- 唇は軽くすぼめる
- 口の奥に少し広いスペースを作る
zh(無気音)
舌先を少し反らせて上あごに近づけ、息を強く出さずに発音します。
ch(有気音)
「zh」と同じ舌の位置からスタートし、そこから息を強く前に押し出して発音する有気音です。
sh(摩擦音)
舌先を軽く反らせて上あごに近づけ、息をすーっとこすれるように流して出す音です。
「zh」や「ch」と同じそり舌音ですが、摩擦の強い「シュー」という響きになります。
r
「r」は、同じそり舌の仲間である zh / ch / sh と違って、舌先が上あごに触れないのが特徴です。
支えがない状態で舌だけで位置を保つ必要があるため、舌の筋力が弱いと音が安定しないのが特徴です。
そり舌音(zh / ch / sh / r)と、舌面音(j / q / x)は、日本語ではどちらも「じ / ち / し」と書かれますが、発音はまったく別物です。
両者の大きな違いは舌の位置にあります。
- j / q / x:舌先は前(下の前歯の裏に軽く当て、舌面を使う)
- zh / ch / sh / r:舌先は後ろ(歯茎のさらに奥で反らせる)



最初は「これで合ってるのかな?」と不安になるかもしれませんが、舌の位置さえ合っていれば、少しずつ正しい音に近づいていきますよ。
なぜ中国語の発音は難しい?日本人がつまずく理由
ここまで読んで「やっぱり中国語の発音って難しそうだな……」と感じたかもしれません。
なぜ日本人にとってハードルが高くなりがちなのか、主な理由を3つです。
① 日本語にない音が多い(ü・zi/ci/si など)
中国語には、日本語に存在しないタイプの発音がたくさんあります。
日本人がつまずきやすい音
- e / ü:日本語にはほぼ対応する音がなく、口や舌の使い方から新しく覚える必要がある音
- そり舌音:舌先を後ろに軽く反らせて出す音で、日本語にはない発音グループ
このように、「日本語のクセの延長では出せない音」が多く登場するため、最初はどうしても難しく感じます。
② 日本語には声調という概念がない
日本語には「声調」という仕組みがありません。
ここが、中国語を学ぶときに日本人が難しいと思うことになります。
たとえば、
- mā(媽)
- má(麻)
- mǎ(馬)
- mà(罵)
カタカナで書けば、どれも「マー」ですが、声調が変わるだけで意味がガラッと変わってしまいます。
日本語では多少アクセントがずれても意味が通じることが多いのに対して、中国語は声調が違うと「まったく別の単語」になってしまうです。
なので、
- 「なんとなくそれっぽく言う」では通じない
- 正しい声調パターンまでセットで覚える必要がある
という点が、日本人にとって難しく感じる理由です。
③ 有気音・無気音の差が大きい
有気音・無気音があることも日本人が難しいと思う理由です。
中国語には、
- 有気音:息を「はっ」と強く出して発音する音
- 無気音:息を抑えて、あまり飛ばさずに出す音
という区別があります。
日本語には、有気音・無気音の違いがないため、慣れるまで難しく感じることがあります。
中国語の発音が上達する人の3つの特徴
中国語の発音は難しく感じやすいですが、実は上達する人には共通点があるんです。
結論から言うと、次の3つを意識できる人は、確実に発音が伸びていきます。
① 正しい音を耳でつかんでいる
中国語の発音が上達する人は、まず「正しい音を耳でつかむ」ことができています。
発音は「聞いた音をそのまま再現する力」で決まります。
子どもの頃、私たちは自然に耳で言葉を覚えていきましたよね。
中国語も同じで、教材をただ1〜2回読むだけでは音の特徴がつかめません。
最初は違いが分からないですが、何度も繰り返し聞くことで、ある瞬間に 「あ、こういう音だったのか!」 とつかめるようになりますよ。



私も最初はまったく聞き取れませんでしたが、毎日中国語を聞くことで、徐々に音の型が分かるようになりました。
正しい音を耳でキャッチできれば、自然と発音も正しく整っていきます。
② 口の形と舌の動きを意識できている
上達する人は、「口の形」と「舌の位置」をしっかり意識しながら練習しているのが特徴です。
中国語には、日本語とはまったく異なる口の開け方や舌の位置で発音するものがあります。
声だけ真似しても、形が違えば正しい音にはなりません。
- ネイティブの口の動きを観察する
- 鏡を見ながら、自分の口と舌をチェックする
- 大げさなくらい動かす
最初はぎこちなくても大丈夫です。
口の形や下の位置を意識することで、発音が一気に中国語らしくなりますよ。
③ 正しい方法で練習する
発音が上達する最大のポイントは、「正しい方法で、できるまで繰り返すこと」です。
自己流で続けると、知らないうちにクセがついてしまい、正しい発音から遠ざかってしまいます。
一方で、口の形や舌の位置を正しく整えて練習すれば、無駄なく最短ルートで正しい発音に近づけます。



私自身、最初は何度練習しても上手くいきませんでした。
しかし、口や舌の位置を見直して「正しい形」を意識しながら毎日続けたところ、気づいたら発音が安定してきました。
スポーツや楽器と同じで、小さな正しい積み重ねが、発音の上達につながります。
途中であきらめず、正しい口や舌の位置を確認しながら「何度も」練習すること。
これだけで、あなたの発音は確実に変わりますよ。
中国語の発音練習で効果を上げる4つのコツ
中国語の発音は、正しいやり方で練習すれば必ず上達します。
ここでは、初心者でも今日から取り組めて、効果がしっかり出る4つのコツを紹介します。
① 段階的に練習する(ピンイン→単語→文)
発音練習は「ピンイン → 単語 → 文」 の順でステップアップするのが、一番効率的です。
中国語は「組み合わせ」で一気に難しくなります。
「単発の音は出せても、単語になると口が追いつかない......」というのは初心者あるある。
- ピンイン表(b, p, m, f / a, o, i…)を確実にする:まずは1音で正しく発音できるように
- 単語(妈妈 / 朋友)に挑戦:音がつながると、口や舌の動きが忙しくなる
- 短い文(我是… / 他喜欢…)に挑戦
順番に積み上げることで、無理なく発音が安定していきます。
焦らず「正しく言える音」を少しずつ増やしていきましょう。
② 大きな声で発音する
中国語は、小さな声で練習すると絶対に上達しません。
大きな声で、はっきりが正しい上達ルートです。
中国語は声量が大きく、口や声調の動きも日本語より大袈裟。
中国人は日本人の「2倍くらいの音量」で話すと言われています。
大きな声で発音すると、
- 口の筋肉がしっかり動く
- 声調が自然にハッキリつく
- 子音(特に有気音)が明確になる
- 自分でも正しく言えているか判断しやすい
というメリットがあります。



練習のときはやりすぎなくらい大きな声でOKです。
そのほうが、本番で自然に通じる発音になっていきます。
③ 母音を強調して発音する
中国語では、子音より母音を強く発音することで、声調も発音も一気に安定します。
声調記号はすべて母音につくため、母音が弱いと声調も正しく聞こえません。
子音を意識しすぎると、声がつぶれてしまいます。
中国語を話す人は、
- 母音の響きを大切にする
- ワントーン高めで発音する
- メロディのような抑揚を自然につける
という特徴があります。
特に初心者は、練習のとき「母音を強めに、少し大げさに」言うくらいでちょうど良いです。
発音がうまくいかないと感じたら、まず母音の強さを見直してみてください。
④ 録音してネイティブと比較する
あなたの声を録音して、ネイティブと聞き比べることも効果的です。
録音して聞き返すだけで、
- 子音が弱い(特に有気音)
- 声調が平らになっている
- 母音がはっきり出ていない
といった「自分のクセ」が客観的に分かります。
スマホの録音アプリでOKです。
意識して繰り返すだけで、発音のクオリティが一段上がりますよ。
今日からできる発音練習メニュー
中国語の発音は、正しい順番で練習すると短期間でも大きく伸びます。
ここでは、初心者でも今日からすぐに始められる「効率の良い発音練習メニュー」を3つ紹介します。
① 母音リピートトレーニング
母音と子音をしっかり押さえるところから始めましょう。
中国語の発音は母音と子音の「口の形」「舌の位置」が土台です。
ここがずれると、声調をどれだけ練習しても通じにくくなります。
母音→子音の発音トレーニングの流れ
- 母音を単体で練習する
- 子音をあとから加える
- 最後に声調をつける
母音 → 子音 → 声調 → 単語
この順で練習すると、発音が驚くほど安定します。
母音と子音の形がしっかり決まると、声調も正確に乗るようになり、単語も文章も一気に通じる発音になります。



地味に見えて、発音上達のいちばんの近道ですよ。
② 5分でできる四声練習
次に声調を練習しましょう。
声調は意味を決める「音の高さ」です。
少しでも間違えると意味が変わってしまうため、大切な部分です。
5分四声メニュー
①単音節を4つの声調で読む
- mā(高く平ら)
- má(上げる)
- mǎ(低く落として上げる)
- mà(強く下げる)
②2音節の組み合わせを読む
たとえば
- mā má
- mǎ mà
- má mā
声調は大げさに発音する初心者の声調は控えめになりがち。
まずは思い切り高さをつけるのがコツです。
③ シャドーイング
母音・子音・声調をまとめて鍛えたいなら、シャドーイングがもっとも効率的な方法です。
シャドーイングは、「聞く」+「話す」を同時に鍛えられる練習法です。
耳で正しい音をキャッチしながら、そのまま口でマネするので、発音の精度とリスニング力が同時に伸びます。
同じ時間の練習量でも、効果がとても高い方法です。
シャドーイングの手順
① ピンインと声調を確認
どんな高さ、どんな口の形で発音するのかをざっくり把握。
② 音源より少し遅れてマネする
リズムや抑揚を優先してOK。
完璧に合わせようとしなくて大丈夫です。
③ 慣れたら文字を見ずに実施
耳に入った音をそのままマネするので、リスニング力が一気に上がります。
④ 苦手な音が出たら一度止まる
有気音・無気音、そり舌音など「できない音」だけ戻って個別練習。
母音、子音。声調を練習した後の総仕上げとして、シャドーイングは最高の練習です。
発音の質が上がるだけでなく、耳も同時に鍛えられるので、上達スピードが一気に加速します。
発音が上達するアプリや教材
中国語の発音は、正しい方法で練習すれば誰でも必ず伸ばせます。
特に、アプリや教材を上手く使うと「正しい音」をいつでも確認できるので、独学でも効率よく進められます。
ここでは、初心者でも使いやすいアプリと、発音に特化した教材を紹介します。
発音練習におすすめのアプリ
① HelloChinese
発音の基礎をしっかり固めたい人に最もおすすめの学習アプリです。
ピンインの口の動きをアニメーションで確認できる
自分の声を録音 → AIが良い/改善点をフィードバック
声調練習が豊富で、初心者の弱点を補いやすい
「まずどのアプリを使う?」と聞かれたら、間違いなくコレです。
② SuperChinese
AI分析による発音チェックを重視したい人にぴったりです。
音の高さ・強さ・声調のブレまで細かく採点してくれるため、自分の癖がすぐ見つかるからです。
- 四声がずれているときに、どこが違うか視覚化
- j、q、x、zh、ch などの難しい音の専用ドリル
- 継続しやすい“ゲーム形式”で練習できる
声調が苦手な人には特に大きな効果があります。
③ ChineseSkill
とにかく楽しく続けたい初心者に向いています。
レッスンが短く、「1日5分」で終わる小さなステップで構成されているためです。
- 発音だけでなく簡単な日常表現も学べる
- クイズ形式でテンポよく練習できる
- 声調・母音のチェックもあり
「まず中国語に慣れたい」人が挫折しにくいアプリです。
中国語発音教本(DVD・音声つき):発音に強い教材
1冊で「中国語の発音の基礎〜応用」まで全部身につく定番教材です。
R発音の出し方を口の動き・舌の位置まで丁寧に説明してくれるため、“どこをどう動かせばいいか”が初心者でも理解しやすいからです。
- 母音・子音を1つずつ詳しく解説
- 有気音/無気音、鼻母音、そり舌音などが丁寧
- DVD(または音声)でネイティブの口の動きが確認できる
- 例文が豊富で、シャドーイングにも使える
「アプリだけだと不安」「体系的に学びたい」人には、1冊持っておくと発音学習が一気に楽になります。
独学が不安な人は中国語オンラインレッスンもあり
中国語の発音は、独学だけで身につけようとするとどうしても壁にぶつかりやすい分野です。
「自分の発音が正しいのか分からない」「声調が本当に合っているか不安…」そんな悩みがあるなら、オンラインレッスンを取り入れるのもひとつの方法です。
発音は「自己流のクセ」がつきやすいため、プロに見てもらうだけで上達が一気に早くなります。
ここでは、オンラインレッスンが発音練習に向いている理由と、どんな人に向いているかを解説します。
講師のフィードバックで学習速度が上がる
中国語の発音を効率よく身につけたいなら、オンラインレッスンで講師のフィードバックを受けるのが一番早いです。
発音は「正しくできているか」を自分では判断しにくい分野です。
独学だと、
- 合っているのか分からない
- 誤ったクセに気づかない
- どこを直せばいいか判断できない
という壁にぶつかりやすいからです。
一方、オンラインレッスンでは講師があなたの口の形・舌の位置・声調をその場でチェックし、
「ここをこう直すと一気に変わるよ!」
と即フィードバックしてくれます。
例えば、
- 「zh」と「j」の違いが分からない
- 三声が安定しない
- 「n」と「ng」が毎回あいまいになる
こういう悩みは、プロが一度見ただけで原因を特定してくれることがほとんどです。
短期間で上達したい人ほど、講師からのリアルタイム添削は大きな武器になります。
まとめ:中国語の発音上達は仕組みの理解と練習反復練習
中国語の発音上達の鍵は、「仕組みの理解」と「反復練習」にあります。
まずは、次の3つをしっかりおさえましょう。
母音・子音を練習しながら、セットでピンインも覚えていくと効率がいいです。
また、中国語特有の 有気音と無気音 は、子音の練習と一緒に取り組むのがオススメ。
まとめて練習すると、音の違いが早くつかめます。
発音の練習では、鏡で口の開きや舌の位置を確認しながら行うのがポイントです。
また、有気音と無気音は、ティッシュを使った練習法が効果的。
ティッシュが大きく揺れれば有気音、ほとんど動かなければ無気音と判断できます。
自分の口で何度も音を出して、「正しい形と息の使い方」を体で覚えていきましょう。



焦らず、自分のペースで発音の土台を固めていけば、必ずネイティブに伝わるきれいな発音が身につきますよ!










