
中国語を勉強しているのに、会話になると全然言葉が出てこない……
会話ができるようになるコツってあるのかな?
あったら知りたいな。
このような疑問にお答えします。
中国語が話せないと感じるのは、才能の問題ではなく「止まっている場所」が見えていないだけのことが多いです。
実際に私も、話せなかった時期に原因の整理→直す順番→短い練習の積み重ねに切り替えたことで、会話で固まる回数が減り、口が動きやすくなりました。
記事前半では「話せない原因」と「自分が止まっているポイント」を整理し、後半では「瞬発力の上げ方」や「30日で続ける型」を紹介しています。
この記事を読み終えるころには、「何をすれば話せるようになるのか」がはっきりし、初心者でも今日から迷わず練習を始められる状態になりますよ。


なぜ中国語が話せない?原因を理解する


「単語帳なら意味がわかるのに、会話になると言葉に詰まる」
「言いたいことが喉まで出かかっているのに、口から出てこない」
中国語を勉強していると、 ほとんどの人はこのような壁にぶつかります。
まずは原因をはっきりさせることで、何を直せばよいのかが見えてきます。
ここでは、話せない人に共通しやすいポイントを順に確認していきますね。
なぜ会話になると話せないのか
中国語の知識はあるのに、会話になると話せない。
そこには、初心者に共通しやすい原因があります。
たとえば、
- 読む、聞く練習が中心で、口を動かす機会が少ない
- 間違えたらはずかしいと感じて声を出せない
- 正しさを気にしすぎて、考え込むうちに言葉が止まる
- 日本語で考えてから訳そうとして、会話についていけない
こうした原因が重なると、会話は一気に難しく感じます。
まず大切なのは、「話せないのは才能の問題ではない」です。
多くの場合、話せない理由はっきりしています。
それを整理することで、次にやることも自然と見えてきますよ。
自分が話せないポイントを知る
話せない原因が分かっても、全部を一度に直そうとすると失敗しやすくなります。
なぜなら、人によって止まりやすい場所が違うからです。
大きく分けると、次のようなタイプがあります。
① インプット過多タイプ
知識はあるのに、使い方が分からない状態。
読む、聞く勉強が中心で、口を動かす練習が足りていません。
例えるなら、自転車の仕組みや乗り方は分かっているのに、実際にはまだペダルを踏んだことがない状態です。
② メンタルブロックタイプ
これの原因はかなり多いです。
「間違えたらはずかしい」「発音が悪いと思われそう」
そんな不安がブレーキになり、言葉が止まってしまいます。
性格の問題ではなく、失敗する練習が足りていないだけです。
③ 完璧主義タイプ
正しい文法で話そうとするあまり、頭の中で文章を組み立てすぎてしまうケース。
会話はテストではありません。
単語だけでも、伝われば十分です。
④ 翻訳癖タイプ
日本語で考えてから中国語に直そうとして、タイミングを逃してしまいます。
この「頭の中の翻訳時間」が、会話を止める一番の原因になることもあります。
多くの場合、強く当てはまるのは一つか二つです。
自分がどこで止まっているのかを知ることで、練習の方向が一気に絞れます。
遠回りを減らすための、とても大切な作業ですね。
中国語が話せないをなくす練習


原因が分かったら、次は実際に口を動かす段階です。
ここで大切なのは、いきなり流暢に話そうとしないこと。
負担の小さい練習から始め、少しずつ会話に近づけていきましょう。
① 音読で口を動かす
話せない状態を抜け出す第一歩は、とにかく声を出すことです。
理由は、頭で分かっている中国語と、口の動きがまだ結びついていないから。
たとえば、テキストを黙読できても、テキストなしで声に出そうとすると止まってしまうことはよくあります。
音読なら内容を考えずに口だけを動かせるため、負担が少なめ。
まずは短い文を、ゆっくり正確に読むところから始めましょう。
② シャドーイングで話し方の型を覚える
次に取り入れたいのが、シャドーイングです。
自分で文章を考える必要がないため、会話への抵抗がぐっと下がります。
具体的には、音声を聞きながら、少し遅れて同じように発音する方法。
続けていくうちに、中国語特有のリズムや間の取り方が自然と身についてきます。
練習した文章を、そのまま会話で使えるのもシャドーイングの強み。
以下シャドーイングにオススメの教材です!
③ 短い文章から少しずつ長くする
慣れてきたら、話す量を段階的に増やしていきます。
いきなり長い文章を話そうとする必要はありません。
まずは、短い形から順に積み上げるのがコツです。
最初は、身の回りの行動をそのまま中国語にします。
たとえば、
- 机を見る:看桌子/看桌子
- スマホを持つ:拿手机/拿手機
- 水を飲む:喝水/喝水
日本語を頭に浮かべず、動作のイメージと中国語の音を直接つなげる意識が大切です。
STEP①に慣れたら、次は三語文にします。
- 我 吃 饭/我 吃 飯
- 他 看 书/他 看 書
「誰が・どうした・何を」だけを、実況する感覚で口に出しましょう。
この型が定着すると、会話で止まりにくくなります。
最後は、感情を短く中国語にします。
- 疲れた:好累/好累
- おいしい:好吃/好吃
- 本当: 真的吗?/真的嗎?
感情は考えなくても出やすく、実際の会話でもそのまま使えます。
短文 → 長文へ広げるイメージ
この流れができたら、情報を少しずつ足します。
たとえば、
- 3語:我 吃 饭/我 吃 飯
- 6語:我 今天 在 公司 吃 饭/我 今天 在 公司 吃 飯
- 9語:我 今天 在 公司 跟 同事 一起 吃 午饭/我 今天 在 公司 跟 同事 一起 吃 午飯
骨組みは同じまま、情報を足すだけ。
この感覚が身につくと、会話への不安は一気に減りますよ。
④ アウトプットを増やして恥ずかしさを減らす
話せない大きな壁の一つが、「間違えたら恥ずかしい」という気持ちです。
この気持ちがあると、どうしても話せなくなってしまいます。
一方で、話せるようになっていく人ほど、間違えることを前提に、とにかく口に出す回数を増やしています。
たとえば、一語や二語で返すだけでも十分。
短くても「通じた」という経験が積み重なると、恥ずかしさは自然と小さくなっていきます。
大切なのは、正しさよりも回数。



アウトプットを続けることで、話すこと自体への抵抗が少しずつ薄れていきますよ。
中国語が話せない人の瞬発力をアップさせる


中国語を話そうとすると止まってしまう原因の多くは、とっさに言葉が出てこないこと。
考える時間が長くなるほど緊張や不安が強くなり、中国語が話せない感覚につながります。
ここでは、会話を止めずに反応できるようになるための実践的な工夫の紹介です。
① 返事に困らない定番テンプレを作っておく
中国語が話せない原因の一つが、「どう返せばいいか分からず、頭が止まってしまうこと」です。
文章を考えようとするほど、口が動かなくなります。
そこで役に立つのが、そのまま使える返事の定番テンプレ。
短くても反応できれば、会話は止まりません。
まずは、次のフレーズを覚えておくだけで大丈夫です。
- そうなんですか:是吗?/是嗎?
- なるほど:原来如此。/原來如此。
- そうそう:对,对。/對,對。
- 分かりました:我明白了。/我明白了。
- 本当ですか:真的?/真的?
- いいですね:不错。/不錯。
- そうなんですね:这样啊。/這樣啊。
- おもしろいですね:有意思。/有意思。
- いいですよ:可以。/可以。
- 問題ないです:没问题。/沒問題。
どれも文法を考える必要はありません。
聞こえた流れに、そのまま返すだけでOKです。
完璧な中国語を話そうとしなくても、反応できるだけで「話せない」状態から一歩抜け出せますよ。
② 分からないときの一言を持つ
中国語が話せない原因の一つが、「分からないのに黙ってしまうこと」です。
聞き取れなかったり、意味が分からなかったりすると、何も言えずに会話が止まりがち。
そんなときは、分からないことをそのまま短く伝える一言を持っておくと安心です。
たとえば、
- 分かりません:听不懂。/聽不懂。
- よく分かりません:不太明白。/不太明白。
- 分かりました:我明白了。/我明白了。
- ちょっと分かりません:有点不懂。/有點不懂。
- 今は分かりません:现在不明白。/現在不明白。
どれも、文を作る必要はありません。
分からない時点で口に出せれば、会話は切れずに続きます。
完璧に理解しようとせず、まずは「分からない」を伝える。
それだけで、話せない状態から一歩前に進めますよ。
③ 聞き返しの一言でつなぐ
中国語の会話で止まりやすいのは、「聞き取れなかったとき」です。
この場面で「分かりません」と言ってしまうと、本当は理解できる話まで止まってしまいます。
そんなときに使いたいのが、聞き返しの一言。
たとえば、音が小さかったり、話すスピードが速かった場面では、
- もう一度いいですか:再说一次,可以吗?/再說一次,可以嗎?
- ゆっくり話してください:请说慢一点。/請說慢一點。
と反応するだけで、会話は自然に続きます。
理解できたかどうかを判断する前に、まずは「聞こえなかった」と伝える。
この切り分けができると、会話に入れる時間が一気に増えていきます。
中国語が話せないをタイプ別改善
中国語が話せない原因は、人によって少しずつ違います。
同じように勉強していても、止まるポイントはバラバラ。
そこでここでは、初心者がつまずきやすい三つのタイプに分けて、それぞれに合った改善の考え方を紹介します。
自分に近いものから読んでみてくださいね。
① 単語が出ない人の場合
知っている単語はあるのに、会話になると口から出てこない。
これは初心者によくある状態です。
原因は、単語を「見る」「覚える」練習が多く、「使う」練習が足りていないこと。
この場合は、単語を増やすよりも、知っている単語を口に出す回数を増やすことが大切です。
たとえば、
- 物を見て「これは何?」と心の中で中国語を言ってみる。
- 短いフレーズを音読して、そのまま声に出す。
それだけでも十分な練習になります。
単語は増やさなくても、使える単語は少しずつ増えていきますよ。
② 発音で通じない人の場合
話しているのに、聞き返されることが多い。
その経験が続くと、話すのが怖くなってしまいますよね。
このタイプの人は、「きれいな発音」を目指しすぎていることが多いです。
初心者のうちは、完璧な発音よりも通じる音かどうかを確認する方が効果的。
おすすめなのは、短い単語やフレーズを音声に合わせて真似をする練習。
スマホの音声入力で、正しく認識されるか試すのも一つの方法です。
少しずつ「通じた経験」が増えると、発音への不安も自然と小さくなっていきます。
③ 頭で翻訳する人の場合
日本語で考えてから、中国語に訳そうとすると、どうしても会話のテンポについていけません。
このタイプの人は、長い文章を作ろうとせず、短い中国語で反応することを意識しましょう。
たとえば、
- 楽しかった
- おいしい
- むずかしい
といった一言だけでも問題ありません。
完璧な文を作らなくても、反応できれば会話は続きます。
短い中国語に慣れてくると、翻訳せずに出てくる感覚が少しずつ身についてきますよ。
中国語が話せないを30日で変える
中国語が話せない状態は、才能ではなく「やり方」と「続け方」で決まります。
毎日がんばろうとしなくても、やることを決めて積み重ねれば、変化は少しずつでてきますよ。
「方法は分かったけど、続けられるか不安」そんな人でも取り組めるよう、1日10分でできる30日設計を用意しました。
30日後には、「あ、中国語が口から自然に出てきた」そんな感覚を味わえるはずです。
毎日10分のメニュー
話せるようになるために、長時間の勉強は必要ありません。
大切なのは、毎日かならず口を動かすことです。
基本は、次の10分だけでOK。
- 音読:3分
- シャドーイング:3分
- 短い返事フレーズを声に出す:4分
さらに、生活の中ではこんな形で取り入れられます。
平日(すき間時間)
- 通勤・移動中:音声を聞きながら小さくシャドーイング
- お風呂・トイレ:目に入ったものを中国語でつぶやく(3語文)
机に向かわなくても、「口を使う時間」を作るだけで十分です。
週1テストで成果を測る
続けているのに成長を感じられないと、不安になります。
そこで、週に一度だけの小さな確認を入れましょう。
- 自己紹介を30秒話す
- 定番テンプレを5個続けて言う
- 聞き返しの一言を声に出す
完璧にできなくて問題ありません。
「前より止まらなかった」「少し早く出た」この変化に気づけるだけで、続ける気持ちは安定します。
休日に余裕があれば、スマホで声を録音して、お手本と聞き比べるのも効果的です。
続かない時の立て直し
途中で止まってしまうのは、珍しいことではありません。
多くの場合、やる量が多すぎたり、うまく話そうとしすぎています。
そんなときは、
- 時間を5分に減らす
- 音読だけに戻す
- 単語を一つ言うだけにする(たとえば、「水(shuǐ)」と一言つぶやくだけでもOK)
止まらずに戻ってこられた時点で、前に進めていきます。
続け方を調整すること自体が、話せる力の一部ですよ。
中国語が話せない悩みのよくある質問
ここでは中国語が話せない悩みのよくある質問を紹介します。
中国語を聞き取れないのはどうすればいいですか?
中国語が聞き取れないと感じる一番の原因は、中国語の音に触れている時間がまだ少ないことです。
多くの初心者は、「聞き取れない=才能がない」と考えがち。
しかし実際は、耳が中国語の音に慣れていないだけの場合がほとんどです。
対策として大切なのは、毎日中国語を聞く習慣を作ること。
たとえば、YouTubeなどで短い中国語動画を見るだけでも十分です。
内容が全部分からなくても問題ありません。
最初は聞き流すだけでOK。
音のリズムや区切りに何度も触れることで、少しずつ聞こえ方が変わってきます。
完璧に理解しようとせず、毎日中国語の音を聞く時間を作ること。
それが、聞き取れない状態を抜け出すための第一歩ですよ。
何から覚えるべき?
中国語を話せない人ほど、「単語を増やすべきか」「文法からか」と迷いがち。
しかし初心者の段階では、順番を間違えると遠回りになります。
最初に意識したいのは、
- 短く返せる言葉
- 会話でよく出る定番表現
この二つ。
難しい文法や長い文章よりも、「返事ができる状態」を先に作る方が効果的です。
話せる実感が出てくると、そのあとに覚える内容も自然と頭に入りやすくなります。
独学でも話せる?
結論から言うと、独学でも話せるようになります。
ただし、「勉強」だけでは足りません。
独学で止まりやすいのは、
読む・聞く → 分かった気になる
で終わってしまうこと。
毎日少しでも口に出す時間を作り、音読・シャドーイング・短い返事の練習を続けることが大切です。
環境よりも、「話す動きを入れているかどうか」。
ここを外さなければ、独学でも十分に前へ進めます。
まとめ:中国語が話せないのは才能ではない。正しい順番で必ず変えられる
中国語が話せない原因は、才能やセンスの問題ではありません。
多くの場合、話す練習の不足や間違える不安、頭の中で翻訳してしまう癖が重なっているだけです。
話せない原因
- 読む、聞く練習が中心で、口を動かす機会が少ない
- 間違えたらはずかしいと感じて声を出せない
- 正しさを気にしすぎて、考え込むうちに言葉が止まる
- 日本語で考えてから訳そうとして、会話についていけない
大切なのは、いきなり流暢に話そうとしないこと。
短い言葉でも口に出し、「通じた」「出てきた」という小さな成功を積み重ねることです。
この流れを続けていけば、「話せない」は必ず変わっていきます。
まずは今日、一語でも中国語を口に出すことから始めてみてください。
その一歩が、話せる自分へのいちばん確実な近道です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
この記事が、あなたの中国語学習の不安を少しでも軽くできていたら嬉しいです!!




